先日の事である

諏訪湖に5年振りに『御神渡り』が出現したとニュースで伝えていた
御神渡りとはなんなのであろうか?どんなものなのであろうか?モーゼの十戒のごときものなのであろうか?興味は尽きないのである。
そこで、温泉休養もかねて諏訪へ赴く事とした
今回の旅のタイトルは
「諏訪で神に触れつつ温泉で豪華旅!」
結果やいかに?!

朝6:00自宅を出る
新宿より7:00発あずさ1号で茅野駅まで移動
新宿では発車までそこそこ待つのであるが旅に気持ちも流行りじっくり待つ事に
朝が早いので何か買って食べようと思うも買わずいつも通りコーヒーで過ごす・・・
今日は気温0~1度程度の所へ行くのでしっかり厚着している。ネックウォーマーも装備してフル装備
少々暑い

9:10程度に茅野駅に到着
ここで発見した
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平昌オリンピックでメダルを期待されている小平奈緒選手が茅野市出身らしいのである
今回日本選手団の主将も就任しているそうで是非頑張ってほしい物である
ひょんな所でオリンピックに触れて気持ちが良かった

駅よりタクシーで諏訪大社の前宮へと移動した
10分程度 1,300円であった
今日は諏訪大社4宮をすべて回ってみようと言う趣向である
諏訪大社は信濃国一宮で神位が正一位と言う格式高い神社で全国にある諏訪神社の総本社で日本国内でも古い神様と言われている由緒正しい神社となっている。7年に一度御柱と言う巨木を山より人力で引き回して神社に建てるなど独特の神事がある事でもよく知られた神社である。私はそんなに好きな話でもないがパワースポットとしてもかなり上位のパワースポットとなっている。パワースポット的な話が好きな方には是非訪れていただきたい場所でもある。
ちなみに、諏訪大社は全部で4社あり上社前宮、上社本宮、下社春宮、下社秋宮の総称で上社が茅野市と神諏訪に下社が下諏訪にある。参拝順序を聞いてみたところ特に順序はないそうである。それぞれのお宮にそれぞれの御利益があり「お好きな順序でお回りください」と言っていた。
交通や宿泊先への道順を考慮して回ってみた。注意としては公共交通があまり良くなく時間が上手く取れないと言う事に尽きる。平日であれば自家用車が圧倒的に便利だと思う。

話は戻り、茅野から上社前宮である
前宮はそんなに大きくなく下部の駐車場から登って参拝することになる
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こんなところを登り
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こんな建物がある脇を登り一旦普通の道を上り詰めると前宮の御社がある
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こんな御柱が四方に立っていた
ソコソコ登って来たので景色も良い
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八ヶ岳が綺麗に見えた。天候もよく気持ちがいい。

前宮の社務所で御朱印をいただき(500円)徒歩で上社本宮へ向かう
途中博物館などはあるがお店的な物はコンビニを含めなし
町の雰囲気を4感じながらトボトボ歩く
やがて鳥居が見えてくると本宮は近い
初めの鳥居の少し先前の斜面の中腹に神社があり何となく登ってみた
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北斗神社とあった
階段は200段 雪があり少々おっかなびっくりで登った
眺めはとてもよく気持ちがいい

やがて初めの鳥居をくぐり大きな駐車場を左に見て本宮の横部分へ出る
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鳥居をくぐりすぐに入り口御門と言う重要文化財の建物がありここを通って本宮の本殿へと向かう
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御本殿
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御柱
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神楽殿
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日本一大きい太鼓?があった
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相撲が色々物議を醸している平成の世であるが有名な昔の力士の「雷電」
こちらの地方の出身らしい
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境内には温泉の手水者もあった
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表参道?より振り返って
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こちらでも社務所で御朱印(500円)をいただいて参道の店でコーヒーをいただいた
寒かったので体にしみる・・・
一休みの後、表通りへ出てバスにて上諏訪駅を目指した
上諏訪市のかりんちゃんバスと言う市内循環バスがすぐ来てそちらの外回りと言うバスに乗車hしたのだが、上諏訪駅まで50分くらいかかった。とにかく長い。ゆっくり走るので町の感じなどよく見ることは出来た。何十分乗ろうと150円なのは良心的だと感じた。もしかしたら他の交通機関もあったのかもしれない。タクシーならば2,000円台だと言っていた。上諏訪駅でお昼になりお店を探した。そもそも上諏訪駅周辺にはお店が少なくせっかくなら川魚的な料理でも食べたいと思っていたが何せお店が少ない。ラーメン屋は多くやっていたが、そういうのではない。
少し歩いたところにお食事処てきな店があったのでそちらのメニューを見た所ワカサギ(諏訪湖産)の天麩羅の定食があったのでこちらでいただく事にした
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ワカサギ(諏訪湖産)天麩羅定食780円
ワカサギがふっくら柔らかく美味しかった
唯一言わせていただければワカサギ一本ずつは食べずらい
せめてかき揚げ的な上げ方をしてくれると食べやすかったのではないか?
そう思った。
ちなみに諏訪湖のワカサギは霞ケ浦より移植したワカサギである。現在は自然繁殖して名物になっている
天敵の外来種などを自分の楽しみの為に放流するような馬鹿な事はやめていただきたい

上諏訪駅より下諏訪駅へ
諏訪大社4社めぐりも後半となった
ちなみに中央本線は時間によっては1時間に2本、その内普通電車は1本などの感じなので注意が必要
下諏訪駅より歩いて諏訪大社下社春宮へと向かった
駅を真っ直ぐ行き国道を左、春宮大門を右へ行くと春宮へ着く。国道を右へ行くと秋宮へ行く事が出来る
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春宮大門を右へ行くとまっすぐの道で遠くに鳥居が見える
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春宮の鳥居
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春宮の神楽殿
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ご本殿
御朱印(500円)をいただいているとき、社務所の外に焚火があったので少々温まらせていただいた
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良い形に焚いていた
春宮を出てすぐ左へ
中山道の旧道を歩いて秋宮へ向かった
途中、温泉が出ていたり神社、お寺などがあったり
一里塚もあった
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江戸まで五十五里。一理4km計算だと220kmと言った所であろうか?
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旧中山道の伏見屋邸
古い商家らしい。立派な木造の二階建て屋敷であった
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本陣岩波家
江戸時代の本陣跡 現在も岩波家が住んでいるとのことであった
入館料500円を払い中を見させていただいた
古い家を見ただけであったが大きな土蔵があったり雪景色の庭であったり自分なりに満喫した。
ちなみに本陣は大名などが宿泊するための宿と言う事になるが
今話題の大河ドラマ「西郷隆盛」時代、幕末、最後の公女「和宮」さまが宿泊したとのことであった
どうも、お姫様系は東海道ではなく中山道を通って江戸へ下った様なのである。歴史好きには常識なのか?
東海道は川越がありお姫様には少々ハードルが高いのが理由と言う説もある。本当の所は不明なのだが?
資料ではものすごい行列で諏訪地方だけでも10,000人を動員されたと記録があった。お姫様は恐ろしい!
銭湯などもあった
旧中山道では唯一の温泉地でこの下諏訪が中山道と甲州街道の交差点と言う事もあり昔はにぎわったとの記述もあった。当時はおそらく多くの旅人がこの地で温泉に浸かったのか~そう言う思いにふけった2km弱、20分程度で秋宮へ着いた
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秋宮神楽殿
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ご本殿
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春宮とほぼ同じつくりなのではないかと思う
駅に多少近いのでこちらは人が多かった

秋宮で4社全てを回り終えて御朱印をいただいたところ、すべて回った記念ですとのことでラクガンのお菓子としおりを頂いた。予想していなかったのでうれしい贈り物であった。ラクガンは信州らしくきな粉風味のラクガンで信玄もち的な味わい、木製の枝折もいただいた

時間も頃合い少々早めではあるが足に疲れを感じていたので宿へチェックインした。
今回の宿は「下諏訪温泉 料理自慢のお宿 梅月」いつも利用しているネットサイトで予約していた
料理自慢・・・そそる
一日5組
1階にフロント、風呂などがあり2階に部屋がある造り仲居さんがすべてやってくれるスタイルの旅館
疲れていたのもあるので早速風呂に浸かって休んだ
風呂は宿のサイズなり。2人で一杯サイズ。男女入れ替えの風呂となっていた
温泉は熱め。人が少ない宿なので狭くともゆっくりできた。
トイレは共同、部屋の中に洗面台がありテレビは普通に見られて暖房も惜しみなく焚いてある
さらに炬燵まであるので寒い思いは全くしないですんだ
ちなみにWi-Fiなどという俗な物は無縁な宿である
17:30より夕食である
いつもは20:00以降に夕食を取っているので少々早い気はしていたが宿に従うしかない
以下、夕食のメニュー写真
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馬刺し・・・肉厚で柔らかく美味しかった
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馬刺しの山掛け・・・山芋が若干苦手なのは致し方なし
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キノコなどの酢の物・・・オクラが若干苦手なのは致し方なし
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詰め物らしき・・・美味しかった
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不明・・・餅状の中に引き肉が入っていた。美味しかった
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野沢菜の漬物・・・球状の中にご飯が入っており超ミニおにぎりとなっていた
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ワカサギの天麩羅・・・かき揚げ状になっていて食べやすい。柔らかく美味しかった
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メイン?の和牛ステーキ?・・・肉が固く下に敷いてある大根も別に美味しい訳でもなくこれはメインとして失格
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お茶漬け・・・美味しかった
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デザートのリンゴパイ・・・リンゴしっかりのタイプ
一品づつ出てくるシステムで暖かい物は暖かくと言う宿の持てないなのだろうと思う
個人的には一気に並べてもらい自由に食べたかったという思いはある
料理自慢の宿としていかがであったろうか?判断は見た人に任せたい
今回は2万円弱の料金であったが、4万円の宿もあれば数千円の宿もある
宿の価値観は難しい。安い宿でも風呂が充実していたり高い宿でも料理がまずいなどと言う事がある
数年前であろうか?会津地方の高原ホテルに宿泊したことがあるが1万5千円位でしょぼい時もあった
おおきなホテルチェーンなどでは結構なバイキングを売りにしていたりすることもある
これも、旅の醍醐味。宿選びも旅の一つなのだと思う

布団などすべて仲居がやってくれるシステムなので快適に夜を過ごし飯が早いので特にやる事もなく早朝に目を覚ました。朝食が待ちどうしい。
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ザ和食
こういうのが食べたかったと思う
鮭、鯉の洗い、おろしとおひたし、卵焼き、漬け物、おつゆ代わりのそば、美味しいごはん
これは満足した
今回の宿の感想としては
料理は多少不満が残るがおもてなしをしようと言う心は感じられたのでよかったと思う

朝、8時代宿を後にする
仲居さんに外まで見送っていただき申し訳ない気持ちである

今日は5年ぶりに出現した御神渡りを見に行こうと思う
事前の調査で下諏訪の赤砂崎公園辺りが良いと言う事であった
宿より徒歩で向かう事とした。タクシーでもそんなに取られないと宿の仲居さんが言っていたがそこは地元鑑賞が好きな私にとって徒歩である。歩いて地元を見ながら色々感じてみる。それが私の旅でもある。
諏訪湖までは宿から20分程度。諏訪湖に出てから赤砂崎公園までが15分と言う所である
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諏訪湖は氷に覆われていた
空気は冷たかったが諏訪湖は午前の陽射しを照り返して美しかった
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場所場所で凍っていない場所があり水鳥が戯れていた
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ジョギングロードを歩いて遠くの岬を目指した・・・この移動は気持ちが良い
やがて赤砂崎へと到着
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赤砂先を背にして左右に御神渡りが発生していた
写真は右方面へ発生している御神渡り
岸の近くで2m位先で発生している。近いので良く見える
ちなみに左側は迫力が若干少なめ
時折「ゴリゴリ」と言う大きな音が鳴っていた
氷の規模の大きさを感じる
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諏訪湖越しの富士山
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御神渡りとは神が歩いた後だと言う事らしいのであるが、気になったので色々調査してみた
ザックリ言うと諏訪湖周辺の最低気温が-10度以下の日が数日続くと湖が結氷し氷が移動して発生する自然現象と言う事である。諏訪湖は大きな湖で周辺より温度の高い小川なんかも流れ込んでいたり湯釜が湖底にもある事で水温が高い場所が多く存在する。したがって諏訪湖近辺の気温のみで発生する現象と一概に言えないと言うのが地元の人に聞いた話である。雪の多い年には発生しないと言っていた。雪が多く降る年は八ヶ岳より流れ来る川に雪が覆いかぶさり川の水温は下がりきらない。それが湖に流れ入るので湖の水温も高い状態で結氷しないとのことである。雪が少なく気温が低い年。川の水は低く湖の水温も低くなり結氷するのだと言っていた。もちろんそれも一因なのかもしれない。自然現象とは自然なので面白い。科学だけでは計り知れない
湖底に眠る武田信玄公も寒いと文句を言っているに違いない

御神渡りを十分に堪能した後、歩いて下諏訪駅へ
電車で上諏訪に移動して上諏訪の片倉館と言う重要文化財の風呂へ行ってみた
もちろん、上諏訪駅より徒歩で移動である
片倉館は昭和初期に建設された厚生施設で国の重要文化財にも指定されている場所である
訪問目的は片倉館にある千人風呂である
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千人風呂650円
タオルは販売で150円
中は昔の洋館と言った感じで風呂の内装も洋風
千人風呂は1m程の深さがあり底が玉砂利になっていた
プールとまではいかないが大きく千人はオーバーだが詰めれば100人は入れると思う
もちろん、そんなには混んでいないので余裕で入る事が出来て風呂の淵は座ると丁度肩まで浸かれるようになっているため混んでいなければゆっくり座って入る事が出来る。大きなお風呂に温泉は贅沢なのではないだろうか?気持ちよかった。洗い場が変な場所に点在しているのも面白かった。
ちなみに男女対象の造りで女子風呂も千人風呂と言う事であった

風呂を出て昼食を取ろうと思ったのだが昨日同様そんなに行きたい店もなかったので帰路へ着いた

上諏訪にはまだまだお城や造り酒屋、間欠泉などもあって観光もできる。交通の便が悪いのが良くない
ポイントは観光を主要産業とした町ではないと言う事なのだと思う。上諏訪にしても下諏訪にしても観光は一面であり工場や企業など多くある。
つまり、この地域は人が暮らすための産業、農業、工業がありそれがこの地域を作り上げているのだと感じた。諏訪大社などの由緒正しい神社があったり諏訪湖の様な大自然があったり観光資源が多くあるのではあるがそれは観光をしようとしている我々の勝手で古墳の時代からこの地域には人が居てそこにいる人が生活するための地域なのであった。観光地では昔の姿を留めつつなどという事もあるが、諏訪の地方は普通に大きなホテルや今風の建物が目立つ。やはり生活重視なのであると思う。
中山道の宿場町で宿場町の雰囲気を味わいたいなどの観光客にはいささか残念な感じではあるがそれは他でも味わえるのである。生活の町なのだから生活に根付いた御柱みたいな昔からの風習などもきちんと守っている。大きな文化圏と言えるのではないだろうか?諏訪は何処とも違う。良い意味で諏訪は諏訪なのであった。

又訪れたい